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インフルエンザワクチンに対する看護婦の実態調査

感染対策委員

はじめに
 近年、医療施設・老人ホーム・学校などでインフルエンザの集団発生があり、小児のインフルエンザ脳症や高齢者の脱水による死亡が相次ぎ感染ルートやワクチンの効果などについてクローズアップされ、抵抗力の弱い高齢者や小児に対するインフルエンザのワクチンの効力が見直されて来ています。
しかし、健常者(一般健康成人)のワクチン接種についての認識は十分とは言えません。
インフルエンザに罹患することにより、一定期間の社会的活動を阻害されるばかりでなく、家庭内にまた、社会的、組織的機能にも影響をあたえます。
この様なリスクを軽減するためには集団特に医療従事者は積極的にワクチンを接種することが望ましい。
 そこで当院のリンクナースの会では、看護部のインフルエンザに対する意識調査を含め、ワクチンの接種状況を調査しました。
 ワクチン接種希望者の接種率は各病棟50%前後であり、患者さんに多く接する看護職は他部門に比べて低い結果であり積極的に接種する必要があると考えらました。
ワクチン接種を受けない理由を追究しワクチン接種の必要性を説明した上で追加希望を取り接種率のアップを図りました。
インフルエンザワクチン接種を積極的に実施するための手がかりを得たので報告いたします。

対象:当院に勤務する看護要員220名を対象としました。(平成13年12月31日在籍者)育休4名、産休4名を含む
方法:各階のリンクナースが中心となり病棟ごとに接種状況を実態調査しました。
結果:表参照

看護職員のワクチン接種状況と接種率
病棟
看護
要員
第1
希望者
第2
希望者
未接
種者
接種率
(%)
東4階
25
11
11
56
東3階
29
14
15
48
東2階
26
19
27
ザール
14
10
29
南3階
31
10
17
87
西2階
28
15
10
89
西1階
32
20
78
外来
33
29
91
総婦長室
100
220
112
36
72
67

ワクチン接種を希望しなかった理由
1.以前ワクチン接種を受け体調が悪くなった
2.アレルギー体質である
3.ワクチン接種しても風邪をひく
4.妊娠の可能性がある
5.妊娠している
6.費用の問題
7.今までワクチン接種を受けたことがないから
8.ワクチン接種しても、その型のインフルエンザが流行するとは限らないから
9.ワクチン接種に対し、1回接種か2回接種か医師の見解も違い、効果に対して期待が出来ない
10.インフルエンザに罹患したことがない
11.貧血がある
12.12月末で退職するかた

インフルエンザ院内感染、院内流行予防の第1の方法として、医療従事者へのワクチン接種があげらます。
当院においても、患者に最も密接に携わる看護者の接種率が50%を満たさず、上記の理由などから、各病棟のリンクナースが中心となりインフルエンザワクチンの必要性を訴え、第2希望をとりました。
その結果は、東4階3名、南3階17名、西2階10名、西1階5名、外来1名、計36名の接種者の増加が図れました。
第2回希望者などの各階の接種率は、東4階56%、東3階48%、東2階27%、ザールと中材29%、南3階87%、西2階89%、西1階78%、外来91%、総婦長室100%でした。
昨年と比較すると、平成12年度の看護要員216名中93名の実施で、接種率は43%、平成13年度看護要員220名中育休4名、産休4名を除くと212名中、148名が実施し、接種率は約70%と大幅にアップしました。

考察:
 今回インフルエンザワクチンに対する、看護婦の実態調査を行い、ワクチン接種を希望しなかった理由などからも、どうしても受けられない状況ではないのに、なんとなく受けたくないという人も少なくありませんでした。
個々に医療従事者としてのインフルエンザに対する認識の不足を感じました。
今回リンクナースがワクチン接種の必要性を説明することにより、36名のワクチン接種実施者の増加があったことは、効果があったと考えられます。
もちろん、ワクチン接種は、強制するものではありませんが、インフルエンザワクチン接種の必要性を、個々の立場から認識し、来年度からは接種率90%目指していきたいと考えます。

おわりに:
 医療従事者の、ワクチン接種率を高めるためには、感染対策委員会などが中心となり、組織的にワクチンの接種を推奨する必要があります。
また風邪とインフルエンザに対する基礎知識を知る必要があると感じたので感染対策部長、川名先生から講義をしていただきたいと考えています。

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