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4月から医局長辞令をいただきました西成です。
改めて申し上げることでもありませんが、医局と皆様の架け橋になれればと思っております。
さて、今の医局は非の打ち所がないほどまとまっていますので、ここでは私と星との関わりを少々・・。
私が星空に引き込まれたのは小学生の頃。秋田県の農村地帯に生まれた私は、小さい頃から「綺麗な星空」に恵まれましたが、別にこれといって星が好きなわけでもなく、ごく普通の好奇心旺盛な少年だったと思います。
私には兄がいて、当時、口径4cmの小さい屈折型望遠鏡を持っていました。
望遠鏡に興味を持った私は、逆さに見える風景を見たり、月を見たり、明るい星を見てみたり・・・ そんな私が、ある晴れた夏の夜空に何気なく望遠鏡を向けた時のことは、今でもよく覚えています。
太陽以外の星(恒星)は、どんなに大きな望遠鏡で見ても「やっぱり光の点」なんですが、いつになく明るい星・・・そう思ってのぞき込んだその星は、「点」ではなく、少し厚みがありました。
ピントを合わせて、目を思いっきり見開いて・・・ そこに見えたのは、まるく明るい星の両端に見えた「帽子のツバ」でした。
宇宙には【土星】という、環を持った星がある・・・本や図鑑で、もちろん 知ってはいましたが、自分の家の望遠鏡で見えるとは思っていませんでした。
「帽子のツバ」は、けして「環」のようではありませんでしたが、小さい頃の私の目にも、それが【土星】であると確信するのに充分だったのです。
まぎれもなく空間に浮かぶ「環を持った星」。それを自分の目で確かめた瞬間から、私と星の長い付き合いが始まりました。
「実際に自分の目で見るということ」が、ヒトには とても大切なことなのでしょう。 その後「星座の形」を覚えてからは、いっそう夜空に心を奪われることになります。
郊外で見る、暗い夜空に散らばる星、星、星.....誰もが一度は『思っていたより星がきれいで驚いた』経験があるでしょう? 今まで気づかなかった「空間」に釘付けになりませんでしたか?
そう、夜空は私たちが地球上から見ることのできる「宇宙空間」であり、そのための「窓」なんです。
私が星に興味を抱き、星に魅せられ、天体観測を始めた頃、実家の近くの農村で 仲間と流星群の観測を計画しました。
その時の流星群は ほとんど「 ハズレ 」の状態でしたが、街灯もなく晴れ渡った空に、降るような星空が広がっていました。
『いつも見慣れている星座の形が はっきりしない・・』
そう、暗い星たちまでが際立っていて、その中に1等星が埋もれてしまい識別できなくなっていたのです。
『吸い込まれそう・・』そんな感じでした。
いつもは あんなに目立っている1等星や2等星が、周りの星たちに飲み込まれてしまうこともあるんですね。
暗い星たちまでが 一つ一つ・・自らの輝きを放つ世界は、とても美しいものです。 それは、私たち人間社会も 同じではないでしょうか。
ヒトは、腹を割って話し合えれば きっと分かり合えると思っています。
ヒトは、ほんの少しの前向きな気持ちと謙虚さ、そして周囲の理解があれば輝けると思っています。 折角の 「やる気」をそぐようなことだけはしてはいけません。
ここ盛岡友愛病院が、「降るような星空」に包まれて進んでいければと願っています。
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